正義のヒーロー・タクトの受難
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―第一章・少年ヒーロー・タクト誕生―
「あ〜、眠い〜。」
一人の少年が、眠そうにあくびをしながら駅から学校へと歩いてゆく。紺色のブレザーの制服を着ているその少年は、藤木 拓斗[ふじき たくと]。私立 久[ひさし]中学校の一年生である。
拓斗は、まだ小学生の幼い面影を残しているが、カッコいい感じの子だ。
そのことを除けば、拓斗はごく普通の男子中学生だった。
しかし、その日を境に、彼の人生は一変するのである・・・。
「1時間目から数学かよ〜」
拓斗は机にひじを突きながら、そう呟く。
拓斗は同年代の中学生に比べれば頭は悪くないが、久中学は数学の授業が特に難しいことで有名な学校だ。そんなわけで、数学は拓斗にとって学校で一番苦手な科目になってしまったのだ。
小難しいことばかりを言う数学教師の顔が浮かんでくる。
「このまま授業つぶれてくれないかなあ・・・・・。
でも、この学校じゃ天変地異でも起きない限りありえないか・・・」
拓斗はため息をつく。あのおにぎりみたいな顔をした数学教師が教室に入ってくるとともに話し声がいっせいにやむ。拓斗も頭の中での逃避行動をやめて、引き戻された現実に立ち向かう。つまり、ノートと教科書を開いて、挨拶もなしに始まる授業を黙って聞くということだ。
が・・・・今日はいつもと違っていた。
「な、なんで何も話さないんだろう・・・」
拓斗は周りを見渡してようやく大事に気が付く。
「は???な、なんだこりゃ??」
拓斗が驚くのも無理はない。
なんと、教室中の生徒が石のように固まり、まったく動かない。拓斗は唖然としてしまった。と同時に、甲高い声が教室中に笑い声が響き渡った。
「あはは!やあ、おどろいた?」
教室の後ろに目をやると、空きになっているはずの机に、一人の少年が座っていた。その少年は明らかに変な格好をしていた。全身黒色の変わった服を着ている。しかも大きなマントまでつけ、目の下には赤い線まで描いてある・・・・。
普通なら爆笑ものだが、こんな状況ではこの見た目12歳程の少年が絡んでいる可能性が高い以上、そうもいられない。拓斗は強張った表情で、何とか質問を投げかけた
「な、何んだお前は。これは一体どういう事なんだ?」
その少年は、少し困ったような顔で笑いながら答えた。
「どういうって、見たとおりだよ・・拓斗君。」
見知らぬ相手に名前を知られているのは、あまり気持ちの良いものではない。ましてこんな特異な奴ならばなおさらだ。戸惑う拓斗に向かって、その少年はとどめの一言を放った。
「こいつらに見られるとまずいんでね・・・君を始末するところをね。」
少年の目つきが変わった。
そして、その少年は飛び上がったかと思うとなんと宙に浮いた。
「ええ!!なんで?!なんかのトリックか?」
そして、拓斗は少年が言っていることが性質の悪い冗談でないことをようやく理解した。拓斗は一目散に逃げ出す。教室の扉を開け全力で廊下を走る・・・。
「あはは、やはり君はまだ自分の力に気づいていなかったか」
後ろから追ってくるその少年は意味不明な言葉を発する。拓斗はかまわず理科室の中に逃げ込む。そして、九つ机がおいてある中のひとつに身を潜めた。理科室の扉が開く音がする。
早速、理科室に奴は入ってきたのだろう。拓斗は息を殺して奴が気付かずに行くのを待った。拓斗の額には汗がにじんでいる。
拓斗は不安になりながらも、少しだけ机の下から顔を覗かせてみた。すると突然、奴のパッと顔が現れた。
「わああ!!」
拓斗はあまりの驚きに思わず悲鳴を上げると同時に、尻もちを付いて後ろの台に頭をぶつけて、そのまま腰が抜けたように動けなくしまった。
「やあ!それで隠れたつもりなのかな?」少年はにやりと笑い拓斗に向けて、鋭く尖った爪のある手を向けた。
そして、その指先からなんと光線が真紅の光を帯びて発せられた。
「うわああああ!!」(もうだめだ!)
拓斗はとっさにうずくまり、身を守ろうと無意識に左手を光線に向かってかざした。その光線は偶然、腕時計に命中する・・・・。すると、その光線は腕時計に吸収されるように消えて行った。そして、なんと腕時計から青い光が放射状に放たれた。
「しまった!!それが転換機だったのか!!」
いままで平然とした表情だった少年が急に顔色を変えた。拓斗は自分が相手の光線をはじき返した事にすら気付かずに、未だにうずくまっている。拓斗は普段、気の強い子だが、さすがに今日の出来事は恐ろしかった。何も異変を感じないので、拓斗はゆっくりと顔を上げた。それで、ようやく自分に何が起きているのかを知る。腕時計から青いもやのような光が出て、拓斗を包んでいる。拓斗は、その少年の攻撃で自分がもやに包まれたのだと思い、必死に掃おうとするがその靄は消えない。
そして少し落ち着いたところで、その光の靄は自分の腕時計から発していることに気が付く。
「な、なんで兄さんの時計からこんなものが・・」
実はその時計は拓斗の15歳の兄、潤[じゅん]がくれたものだ。しかし、潤は弟の拓斗の机にその時計を置いて、一週間ほど前から行方不明になってしまっていたのだ。潤は弟思いの優く、そして正義感の強い兄で、拓斗も両親も心配で警察に届け出ていたが、家出息子と言う事で捜索されていた。
「ちぇ!変身する前に片付けるつもりだったのに、手間がかかるな。」
「変身?」
拓斗は思わず聞いてしまった。しかし、相手の返事を待つ事もなく、「変身」は始まっていた。腕時計から強い光が一気に放たれた。拓斗の体は、今まで着ていた洋服がなくなり、その代わりに青いコスチュームが全身をまとった。
「な、なんなんだ!!??」
光の靄が消えた後で、拓斗は完全にヒーローコスチューム姿になっていた。
「くっ!だが、まだその戦闘スーツに君は慣れていない・・・。今のうちに消させてもらうよ」
少年は拓斗に赤い光線を浴びせる。拓斗はそれを高速で避けた。その光線で理科室の机が轟音とともに火に包まれ一瞬のうちに燃え尽きた。
拓斗は、二重の意味で驚いていた。ひとつは言うまでもなく光線の破壊力で、もうひとつはその光線を自力で避けられた事。拓斗の表情にもはや恐怖はなくなっていた。戦う自信が付いたからでもあるが、それ以上に大切な兄の失踪に、この少年が絡んでいるという確信を持ったからだ。
しかし、相手は強いので油断はならない。だが、兄が彼にさらわれたと確信した拓斗に、もう逃走という選択肢はなくなっていた。 拓斗は戦闘態勢に入り、身構えた。
先ほどとは、まったく別人のような、雲を貫く光のように強い視線を放つ拓斗に、少年もさすがにたじろぐ。その目からなにか悟ったかのように、少年は浅い笑みを浮かべながら、自らを大マントの中に包み、窓側の机に軽やかに両足で飛びあがり、何もかも見透かしたような顔つきで話しだす。
「そうだよ、お兄さんは我々≠ェ預かっている。」
予感の的中した拓斗の表情は一気に怒りで満ち、ものすごい見幕で少年を睨みつけた。
「兄さんを、兄さんをどうした!!」
少年は自らのペースに拓斗を引き込んだ事で、先ほどのような焦りは無くなっていた。
「君は、適合者だったんだよ。」
拓斗は質問と違う答えを聞かされ、苛立ちを隠せない。
「何の事だ!兄さんを返せ!」
少年はみすえるような表情をして言う。
「その腕時計にはね、巨大な力を持つ光玉が入っているんだ。
でもね、そのエネルギーはほんの一握りの人間しか使うことが出来ないんだ。
君は立派な適合者だったんだよ。
僕はうかつにも、その光玉のエネルギーを目覚めさせてしまったんだけどね。」
少年は釈然としない様子の拓斗をよそに淡々と話を続ける。
「僕の名は、ダルク。ぼくは、暗黒光玉と融合して、強力な力を手に入れたんだ。
僕の力に対抗できるその光玉を君のお兄さんは腕時計型の特殊装置
に仕込んで、君が簡単にその力を使えるようにしたんだよ。
君とともに、その光玉を抹殺するつもりだったけど、
遅かったようだね。君のお兄さんがもっと早く自白してくれていたらね・・・」
拓斗はハッとして大声で聞き返した。
「お前、兄さんに何したんだ!!」
(あの兄さんが、易々と弟を危険にさらすような事を言うはずがない・・・。
よほどひどい目にあわされたのだろう・・・。)
「何って別にたいした事じゃないさ。
相当もがき苦しんだ後でね、
光玉のありかと、適合者が誰かを聞いたら
虚ろな目をしながら君の名を口にしたよ。
まったく、君のお兄さんはたいしたもんだよ。
一年前に光玉を拾ったらしいが、たった半年でそれの正体を付きとめて
適合者まで探しだしてしまうんだからね。」
拓斗は、ものすごいスピードで殴りかかった。それをダルクはヒラリとかわし、その強烈なパンチは、理科室の壁に当たり、理科室の分厚い壁に拳大の穴が開いた。
「まあ、そう興奮しないで。今日は楽しかったよ、僕はそろそろ退散するとしよう。
君の力を目覚めさせる時間を作った潤君にお仕置きをしないとね。」
そ言うや否や窓から軽やかに飛び去った。
「なに!!まてえ!!」
拓斗が慌てて窓に身を乗り出したときには既にダルクは遠く彼方に消えていた。すぐに追いかけようと拓斗は窓に足を掛けたところで、身体の異変に気が付いた。
「うっ、力が消えてゆく・・・・」
拓斗の体は感覚機能まで人並み外れた力を手に入れたらしく、腕時計から出てくるエネルギーの変化を敏感に感じ取った。そして、拓斗の体は元の学制服に戻っていった。ダルクと違って、光玉と体ごと融合までは出来ない拓斗は腕時計から間接的に力を得るしか出来ないのだが、バッテリーと一緒で、腕時計にも連続使用期限とやらがあるらしい.。
「くそお、くそお、くそくそ!!!」
拓斗の目にはボロボロと涙が流れていた。自分が殺されるかもしれないという恐怖を生まれて初めて味わった上に優しい兄だったために小さい頃からお兄ちゃんっこだった拓斗にとって兄が捕らわれ苦しんでいると思うと、ダルクに対する怒りが込み上げ、それが悔しさに変わり涙が零れ落ちる。
「ダルク!お前を必ず倒すぞ!!」
拓斗は顔を赤くし、大粒の涙を流しながらそう強く叫んだ・・・・。
その日の事は、理科室の机に付いているガス栓の内ひとつからガスが漏れたために起きた事故と言う事になり、消防車三台がくる大騒ぎになってしまた・・・・。
―第二章・復習に誓う拓斗、刺客の登場―
大手、製薬研究所。郊外にある少し大きめの、傍から見れば普通の製薬所のなか、で実は巨大な陰謀が着々と進んでいた。
そこに、装黒姿の少年が入ってゆく。もちろんダルクである。ダルクは研究所の地下に降りる長い階段を下りてゆく。そして、重く大きな扉を開け中にはいってゆく。その中には気持ちの悪い生き物が、緑色をした液体の中にいれられ、管が付いているのが分厚いガラス越しに確認できる。恐らくダルクが暗黒光玉の力を用いて作ったのだろう。
そして、ダルクはそのままいくつもの扉や廊下を進み、周りの不気味な不雰囲気に合わない華やかな装飾で、大きさも背丈の二倍ほどもある扉の前に着た。その扉は重々しい音を立てながらゆっくりと開き、この地下の巨大な宮殿の主を迎えた。
その中には、巨大な玉座の間があった。
そして、ダルクの3人の主要な部下たちが迎えた。
「お帰りなさいませ、ダルク様」
一人は、大きな目玉に毛むくじゃらの毛玉みたいな物を生やした怪物、レス。
もう一人は、どこから同見てもイカの姿かたちをした怪物、ボモル。
「ダルク様、奴の排除は出来ませんでしたカアー・・・」
どうやら、透視ができるらしい三つ目のカラス頭の怪物、ルーケテュムがそう言た。
「まあね、でもこれから面白くなりそうじゃないか。」
そういいながらも、ダルクのつり上がった口元は不機嫌な気持ちを隠すことはなかった。
ダルクは無言でこの巨大な玉座の間の奥に進み、そこに置いてある壮麗な玉座に腰掛けた。そして、おもむろに、しかしはっきりとした口調で言った。
「ボルモ、タクトを始末するんだ。
どんな手を使っても良いけど
まだ準備段階の我々の世界征服計画が公になるとまずい。
僕は、暗黒光玉との融合して強大な力を手に入れたけど、
まだ最大限に力を引き出せるわけではないからね。」
イカ怪獣のボルモは会釈をして、命令を実行すべく出発して言った。
それから、ダルクは立ち上がり、玉座の間にある3つの扉うのうちのひとつを開け、更に下へと続く階段を降りてゆく。次いで鉄格子のある扉を2つ開けてゆき「籠の間」と書かれている扉を開けた。その最後の扉は重く、とても常人ならば一人で開ける事は出来るような物ではない。その防音もしっかりとした扉が開くと同時に、中から甲高い悲鳴にも似た笑い声が飛び込んできた。
「んっはははは、やあああーーひんがはははは・・・・」
その扉を開けると、いままでの重々しい石造りの構造とはうってかわって、近代的な研究室のような印象を与えるようなつくりの部屋が広がる。そこは大理石のように白く、つるつるとした明るい感じの壁や床のある部屋だった。そこには、分厚いガラス張りの壁つきの部屋がいくつもある。
ダルクは一番奥の部屋へと歩いてゆく。そして、先ほどからここに響き渡っている声の主がそこにいた。ダルクは躊躇うことなく、その声の主に話しかける。
「やあ、ジュン君。残念ながら君の勝ちだよ。」
そう、それは拓斗の兄、潤である。しかも、潤は小学生が履くような白いブリーフのパンツを履かされている以外は何も身に着けていなかった。そのうえ、黒いプラスチック製のゴーグルのような目隠しをされ、奇妙な機械の「手」が潤の体を押さえつけ、バンザイの体制をとらせている。
潤はそんな格好のまま、なんと、精巧に作られた沢山の機械の「手」によって、全身をくすぐりまわされていたのだ。
くすぐりハンドは三分間、潤をくすぐりその後二分の休憩を与えて、また三分間くすぐると言う事をずっと繰り返すように設定されていた。
いま、その休憩が終わり、またくすぐりが始まろうとしている。潤はそのくすぐりが始まる前の
くすぐりハンドたちの気配を覚えきっていた。機械とはいえ、これは人をくすぐるためにだけ設計された物らしく、毎回くすぐるタイミングも、場所も、コースも、ローテーションも異なる設定になっているようだ。目隠しをされている潤にとって、どこをどうくすぐられるか分からないことで余計に感度が増すのである。
潤は、休憩時間ちゅうずっとぐったりしていたが、くすぐりの再開を知り目隠しをされながらも
必死にもがき、首を振り回して抵抗しようとする。そんな健気な潤をみて、にこりとダルクは微笑む。潤の必死の抵抗も空しく、くすぐりは再開される。
くすぐりハンドは、徐々にくすぐりだすのではなく、首筋、わきの下、二の腕、わき腹、背中、お腹、お尻、内股、太もも、すね、腿裏、足の裏など全身をいっぺんに、しかも思いっきりくすぐりまくるのである。
「んあが、んっはははははははは、あはははああああ!!
ああああ!!んやああっははははは・・・」
「じゅーん君。
ちゃんとほんとの事お話したから、ご褒美に休憩時間2分あげてたけど、
タクト君がもう変身できるようになっちゃったよ?。
だから、お仕置きしなくちゃね。これから休憩はあげないよ。」
そう、潤はこの地獄のようなくすぐり攻めに、一週間もの間、笑い死にしない程度の休憩しか与えられずに耐え抜いたのだ。あくまで、二分の休憩時間とは「ご褒美」だったのだ。
「んいやあああ!!はははは!!やめえええ、がははは・・・」
潤は、弟を守ると言う使命感から、ずっとこれまでくすぐりに耐えていたが、弟の事を口にしてしまった今となっては、最早そのような精神的なよりどころはない。しかも、今までが「尋問」であったのに対し、今や「お仕置き」である。つまり、もう逃げ道はなく、ただただ、非力にこちょぐりまわされるだけなのである。
「おやおや、お薬がだいぶきいたんだね。鼻水までたらしちゃってるよ・・・。」
そう、潤は感度を上げる薬を食事と一緒に与えられていたのだ。お陰で、15歳にもなるとくすぐりには鈍くなるものだが、感度が通常の3倍にはなる薬を飲まされているのだ。しかも、潤はもともとくすぐりには弱く、拓斗などにもくすぐられて、からかわれていた位だ。
「んひゃははは、うわーーー・・・んんがはははは!!
やめ、んははははあああああ!
わ、わかったおおお・・・んはははは,!いあああああああ、
やめてええ、ゆるしてえんがっははははは・・・」
潤はもがきながら何度も許しを請う。もう自分がくすぐりに耐える理由はなかった。だが、ダルクは冷ややかに答える。
「あれ?初めは年下のくせにとか、僕に生意気なこと言っていたのに、
今度はおねだりするのかな?
だめだよ。僕に逆らった罪は重いからね。
君はここで一生笑い苦しむんだ。
そして、君が笑って出来たエネルギーは、僕の最強の軍団を作るのに使ってあげるね。
タクト君も、すぐにしまつするから、もう諦めなよ。
ま、せいぜい楽しめるように努力するんだね。これからがお楽しみなんだからさ。」
そういうと、笑い疲れた上に、絶望感と無力感にさいなまれ、顔となると涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっている潤に、にっこりと微笑みかけてダルクは部屋を出てゆく。重々しい扉の閉まる鈍い音と共に潤の笑い声は扉の向こうに封じられた。
一方、拓斗は理科室の火災の件で緊急で下校となり、誰にこんな現実離れした話を出来るわけもなく、ひとり落ち込んで部屋でしょぼんとしていた。
拓斗は、兄を救い出す法方を考えたが全く名案が浮かんでこない。結局、敵が動き出すのを待つしかないのだ。それを待つ間、しきりにダルクの「―潤君にはお仕置きしなくちゃ―」の一言が浮かんでくる。
こうして、敵の攻撃を待つ間も、優しく正義感が強い兄がどんな目に合わされているのだろうと不安になる。しかも、相手が攻撃をしてくると言うことは、自分が標的であり、必ずしも勝てるとは限らないのだ。
拓斗は、逃げる事の出来ないこの境遇をのろった。しかし、そうやって落ち込んでいる間に拓斗は少しずつ気持ちが変わってきた。絶望も対抗手段があれば、怒りや対抗心に変わるのだ。もしいま、絶望感にひたりきっている潤に、対抗手段があれば、必死になって、怒りを爆発させて戦うであろう。ただ、いま彼にはそれがない。
しかし、拓斗には光玉のエネルギーを得る腕時計と言う対抗手段があるのだ。悲哀に沈んでいた拓斗は、元気を取り戻し始めた。先ほど、めいっぱい受けた精神的な打撃は、リベンジと言う文字に変わり、いつもの強気の自分を取り戻す。
拓斗は、普段はあまり見せないが、元の気質が強がりなのである。だが、それだけに拓斗は兄が最も慕える相手でもあったのだが・・・。
拓斗の目つきは、縄張を犯された獣のようにつり上がっていた。
夜、拓斗は一日の疲れが出始め、ぐったりとベットに横になっていた。ほとんど寝かけていた拓斗の元に電話がかかってきた。その日は両親の帰りが遅く、拓斗はだるい体を引きずって電話の元まで行く。
「もしもし、どちら様ですか?」
「・・・・・・・」
「もしもし?」
拓斗は、いやな予感を覚えながら聞き返す。いくら、リベンジを誓ったとはいえ、いざ襲来が着てみると戸惑うものだ。電話口のむこうから、機械じみた声が聞こえてきた。
「コンバン ジュウイチジ ウラヤマ ノ コウジョウ デ マッテイル」
「おい!」
拓斗がそう叫んだときには電話は切れていた。
拓斗にはいく以外の選択肢はなかった、というより、ようやく兄を取り返し復讐する機会をつかんだのだ。拓斗は家を飛び出して早速、腕時計のボタンを押した。自主的な初変身といったところだ。
拓斗を、前回と同じように青光が包み、拓斗は変身を完了した。そして、高速で裏山まで走って行った。
―第三章・地獄の戦い―
裏山には、数年前から放置されたままになっている工場がある。
拓斗は慎重に扉を開けた。そこは敵が指定してきたところだけに、いっそうの警戒が必要だ。工場の中は荒れ放題で、ベルトコンベヤーの上に錆びた製品が列をなして置いてあり、そこら中にホコリやカビがついていた。
拓斗は、ためらいはあったが、大声で叫んだ。
「おーい!そっちが呼び出してきたんだろ、姿ぐらい見せ・・」
拓斗がまだ話終わらないうちに、工場中に明かりがともされた。二階に設置してあった照明がいくつも同時に照らされたようだ。拓斗は暗がりからいきなり強烈な光を受け、そのあまりのまぶしさに目をつぶり腕をかざしながらも光の向こうにいる影の正体を見ようとした。
「うほほほほ・・・お前がタクトか。
俺はダルク様の三幹部の一人、ボルモ様だっほ。」
ようやく目が慣れてきて、相手の姿がはっきり確認できた。
ボルモと言うらしい奴は、どこからどう見てもイカの形をしている。しかも、ぎょろっとした目に、ヌメリとした九本の触手を出している。いかにも気持ちの悪い容姿だ。背丈となると拓斗の二倍はあった。だが、復讐を心に決めた拓斗は強気に出る。
「なんだ、ただのイカじゃないか。お前なんかスルメイカにしてやるからな。」
ボルモはムッとした顔になり、全身から黄色い光の靄を放った。ダルクから暗黒光玉の力を与えられているのだろう。そして、ボルモの頼りない白色の表皮は、黄色の模様入りの、いかにも弾力のありそうなものに変わった。
「けしからんやつだっほ!今に痛い目にあわせてやるからなっほ。」
そう言うやいなや、工場中からホッケーマスクのような物を付けた奴らが8人ほど出てきた。
「それ、カムランたち、やってしまえっほ!!」
ボルモの一言で、ダルクが作ったのであろう、カムランというらしい奴らは一斉に飛び掛ってきた。しかし、カムランたちは見るからに雑魚で、光玉の力を手に入れたタクトにとっては敵にならなかった。
「はっつ、えい!」
拓斗はしなやかな身のこなしでカムランたちを次々と、拳やキックでのしていった。カムランたちは、みな気絶してしまった。
「ふーん、普通の人間なら3人がかりでも勝てないカムランをこんなに簡単に負かすとは流石っほ。
だが、俺には勝てないっほ。」
ボルモは、その体形からは思いもよらないような速さで動き、拓斗に飛び掛ってきた。拓斗は間一髪でそれをよけた。しかし尽かさずボルモは触手を伸ばしてくる。拓斗は次々とくる触手攻撃を何とかかわしボルモが全部の触手を一斉に向けてきた隙を狙って、ボルモの顔の中心めがけてキックを入れた。
「ぐえっほおお」
ボルモはその一撃で後ろに突き飛ばされる。かなり強いキックを食らったようだ。ボルモの顔に拓斗の蹴り跡が付く。しかし、流石にボルモも変身した跡でもあり、そもそも四幹部のうちの一人であると言うからには、それだけでは倒せないのも無理はない。だが拓斗は、自分が得た力が強力であると言うことを改めて再認識し、さらに強気な発言をしてボルモの怒りをかう。
「イカ!弱いじゃないか。もっと痛い思いをしたくなかったら、兄さんを返せ!」
「このおお、かくごするっほ!!」
ボルモは怒り狂い、さっきの何倍もの速さで触手攻撃を仕掛けてくる。これには流石に拓斗もかわすだけで精一杯だ。そして、ボルモの怒り爆発の攻撃をかわすことだけに集中していた拓斗は、後ろから別の敵が近づいている事に全く気が付かなかった。
がしっつ!!
そう、それは再起したカムランたちだった。後ろから八人がかりで、足首、手を押さえられてしまった。いくらカムランが弱いといっても、八人全員でいきなり押さえつけられたら拓斗もどうしようもない。
「うわ、ずるいぞ!」
と、拓斗が言いかけたところで、ボルモが乱発していたパンチが、もろに拓斗の腹にあたり、拓斗は飛ばされ2メール先の壁にたたきつけられた。普通の人間なら重症だが、拓斗は光玉の力を手に入れているため、これぐらいでは骨も折れない。だが、すぐ立ち上がるには、ダメージが大きすぎた。
「カムランたち、よくやったっほほほ!」
拓斗は、体を起こそうと手を地面につくが、力が出ずに倒れこんでしまう。その隙をボルモは逃がさなかった。ボルモは強靭なバネのような触手で飛び上がり、一飛びで拓斗の前に着地して、すばやくヌメッとした触手を拓斗の手首、足首に回し、きつく絡める。
「うわ、しまった!!」
拓斗がそう叫んだときには、ボルモの触手に容易く宙に持ち上げられてしまっていた。
「ほほほっほ!!たいした事なかったっほ〜。
お前覚悟するほ、いま始末するのは簡単だけど、俺様に
怪我させてくれたから、苦しめてやるっほ。」
拓斗は必死でもがいたが、さっきまで出ていた怪力が出ず、触手が外れない。どうやら、触手で拓斗からエナジーを吸い取っているようだ。
「暴れても無駄ほ、お前の一番苦手なもの何か知ってるっほ。」
「俺の一番苦手なもの?」
「そうだほ、それはこうすることっほ。」
そう言うと、ボルモは触手を数本拓斗に向けて伸ばしてきた。拓斗は伸びてくる触手に何をされるか分からない恐怖で、思わず目をつぶり、全身に力を入れた。
だが、ボルモの触手はそんな拓斗の硬直した体の緊張を一気に解きほぐした。
「こちょこちょこちょこちょ・・・・・」
「っくはあ、んはははは、やあ・・・・やああ」
「お前こちょぐりに弱いっほ、もっと笑わしてやるっほ、ほれほれ・・」
ボルモは、ぬめぬめとした触手を使って拓斗の脇腹や、わきの下、足の裏など特に敏感なところを狙ってこちょぐってくる。
「くっ、ひひ卑怯だぞォ!!
んはははははは・・・んががああああ、そそこだめえええ!!!」
「ほらもっと苦しむっほ!こちょこちょこちょこちょこちょ・・・・」
「んがははははははははは、やあああめええ・・・はははははああああああ」
拓斗は、徐々に強くなってくる、くすぐり攻めに何の抵抗もできずに、ただ身を捩って笑うだけであった。
「ほほ、くすぐられて、かなり力が抜けてるみたいっほね。よっぽどくすぐりが苦手なんっほね。」
確かに、拓斗は暴れてはいるが、戦闘時の力強い動きとはちがい、身をくねらせているだけの、なよなよした動きに変わっている。
「良い子にくすぐられているご褒美に、良いことしてあげるほ。」
そういうと、ボルモの触手から赤い光が出てきた。そしてそれが拓斗の体をすべて包みこむ・・・・すると、赤い光が消えたと同時に、くすぐり方は変わっていないのに、拓斗の暴れ方が尋常なものではなくなった。文字通りボルモの触手の中で暴れまくり、涙目になり唾まで飛ばして笑っている。
「ご褒美に、今までの2倍、感じやすくしてあげたっほ。」
拓斗は、涙を流し、身も悶えながら渾身の力を振り絞って叫ぶ。
「やめろおおお!!んあははははは、やあめろおはははんが、んがはああああ!!
ははははあああ、あとで、んははは覚えてろおおっつ!!」
それを聞いたボルモは報復と言った感じで、拓斗の靴を脱がせ始める。それの意味を完全に理解した拓斗は、暴れまくり、何とか阻止しようとするがボルモの触手は器用に拓斗の靴を脱がす・・・。いままで、靴まで脱がされたスーパーヒーローがいただろうか・・・
拓斗は足をばたつかせて抵抗するが、足首に絡まっている触手がきつくしまり、あっけなく抑えられる。それでも足首から下を動かすことで逃げようとするが、そんな抵抗ではボルモの器用な触手からは逃れられない。靴下越しだが、じっくりと足の裏もくすぐられることになる。
「さっき、俺を蹴ったのはどっちのあしっほか?
こっちっほか? それとも、こっちほか?」
そう言いながら、意地悪く拓斗の足の裏を交互にくすぐってみせる。
「どっちか分からないから、両方くすぐるっほ!」
ボルモは触手を両足同時に、しかもかなり器用にこちょこちょと動かしてくすぐりだした。
「ん・・・・か・・・・あああ・・・」
もう声になっていない。拓斗は死にもの狂いになって、頭上で束ねられてる触手を、思い切りひっぱる。肘が少し曲がるくらいのところまでは下がるが、弾力のあるゴムのようなボルモの触手はそれ以上、腕が下に行くことを許さない。したに下げている間だけ、体力を余計に消耗しているようなものだ。
そればかりか、ボルモが自分の触手に力を入れると、ビョンと収縮し、強制的に拓斗を元の体制に戻す。そして拓斗は、必死で貴重な体力を使い触手ごと自分の腕を引っ張る。そうやって健気な抵抗を試みる拓斗の足の裏に、ボルモはいきなり、別の触手も動員して一斉に、しかも更に激しくすぐりをしかける。
「んやああっつ!!」
そうすると拓斗は元々、特にくすぐりに弱いところ不意に、その上、一斉に攻撃され過敏に反応して飛び上がる。その隙をついて、拓斗が必死に曲げて、脇を閉じようとしている腕を、ビョンと伸ばして元の体形にもどす・・・。
それから、伸びきった体を、待ってましたと言わんばかりにこちょぐりまくる。まるで、拓斗はその動きを繰り返すために作られたおもちゃのように、何度も繰り返し伸び縮みをた。ボルモは面白い「玩具」でめいいっぱい遊んで楽しそうである。
「おもしろいっほ!!
お前、良い子にくすぐられていたから、またご褒美してやるっほ。」
そう言うと、また触手が赤い光を放ち、拓斗の全身を包みこむ。そして先ほどのように、拓斗は更に感度を上げられたことにより、まな板の上のコイのごとく、異常なまでに暴れまくる。
このパワフルな動きには、流石に触手の拘束もいったん解けそうになるが、間一髪でボルモは解けそうになった触手を結びなおして拓斗の逃亡を阻止する。拓斗は、この感度をあげる光線を二回も受けたために、感度は4倍にも達している。そんな中で、死に物狂いに暴れたのも無理はない。これはもう単なるくすぐりではなく命のかかった抵抗だからだ。
これには、主導権を握っているボルモも抑えるのに苦労したようだ。拓斗は、渾身の力を振り絞り、暴れまくったお陰でいままでビクともしなかった拘束がようやく解けそうになったというのに、あっさりと結びなおされてしまったために絶望感に陥った。
「がんばったのに、残念だったほね、
そうやって良い子にくすぐられてたら、ご褒美にもっともっと、
じわじわと感じやすくしてあげるほね。
しぬまでやってあげるほ。」
ボルモも、一度は焦ったが、再び主導権を確固たる物にした今や、何でも言いたい放題である。一方の拓斗は、このまま自分は逃げる事も出来ずにどんどんと感度を上げられ、こちょぐり殺されるのだという絶望感から暴れる気力すらなくなっていた。その上、先ほど暴れまくったせいで体力も尽きつつあった。
依然として衰えないくすぐり攻撃に対して、その脱力感は拓斗に、ただ身を捩り、くねらせるくらいの動作しか出来なくさせていた。これぐらいでは最早、暴れるとは言えない。ボルモはこの機会を逃さなかった。脱力した人間ほど感じやすいものは無い。
「んんんあああはははははああああああああ、やああああああ、
んあはははああああああ!!んがあああああ」
そこで、拓斗の笑い声が戻ってきた、と言うよりも悲鳴に近い。いや、どちらかと言えば喘ぎ声にも似ている。それもそのはずである。ボルモは、激しいこちょこちょから、やさしい撫でるようなくすぐりに変更したのだった。
「そう簡単には死なせてあげないほ。もっと、くるしむんだっほ。」
ただでさえ中学校一年生と言えば、まだ体は小学生からようやく変わり始めた年頃で、そんな時期に、こんな撫でくすぐりを受けたら、それだけでのた打ち回るだろう。それがいまや、感度が4倍である。
「んあひゃはははあっはあはあはは、にゅあはははああああああ・・・・・」
全身を愛撫にも似た感じでくすぐりまくられた拓斗の顔は、鼻水と涙でぐしゃぐしゃになっていた。
「こうするともっと気持ちいっほよ」
ボルモは今度は拓斗を大の字にしてしまった。大の字にされた拓斗は、本当に無防備になった。それまでは、足と手は一つに束ねられていたが、今度は上半身は両腕を二本の触手に横開きにさせられ、下半身は大股開き状態にさせられるのである。それは、もう拘束している触手ごと、肘を下に引っ張る事が出来ないことを意味した。確かにそれをすると体力は消耗するが、多少なりとも全身に力がはいる、つまり力む事になるので、幾分楽にはなったが、それを出来たのは、あくまで両手を束ねている「一本」の触手に対して、「両手」を使って思いっきり下に引っ張ることで実現できていたのだ。
しかし大の字に拘束されている今、両手は「一本づつ」の触手で頑丈に締め付けられている。もう両手を下に引っ張るという些細な抵抗も出来ない。と言うことは力んだとしても長続きせずに、すぐに脱力状態に陥ってしまうことを意味した。これは拓斗に、こちょぐり笑う以外に貴重な体力を無駄に暴れる事に使うことを許さない、と言う事を意味した。そして、自力で自分の腕を触手から抜け出させるという希望も消えた。
その上、下半身となると、更に絶望的だった。大きく開かされた内股や太もも、腿裏、脛など、中一の少年にとっては敏感すぎるところを、ヌメヌメとした触手に刺激されることになるのだ。
「ほーれ、こちょこちょこちょこちょ・・・・なでなでなでなでなでなで・・・・」
「んはあああああああああ!!!!××××」
力のほとんど入らない体制で、全身を優しく撫でる様に、時に激しくこちょぐられる。わーっと、一斉に上半身をくすぐるときもあれば、下半身を集中的にくすぐってくることもある。今や、拓斗はボルモの思うがままである。たまに激しくくすぐられたときに、背筋に力が入るくらいで、ほとんど脱力状態の拓斗は、首をぐるぐると振り回すくらいしか出来なくなっている。
そして、いままでは靴下越しにくすぐっていた足から、その薄く柔らかい、しかし拓斗にとってはそれだけでも有難い、黒い靴下を器用に脱がせはじめた。
「ぬわああああああああ!!もうやめ、んかあああはははあああ、
もーやめええええてええええ!!」
拓斗は声を振り絞って許しを請う。強気を取り戻したはずの拓斗は、最早ここには無くなり、あるのは何とか助かろうと必死にあがく少年の姿だけだ。だがそんな事で、この変態イカが止まるわけも無い。そして、ボルモの触手が拓斗の股間のあたりを集中的にくすぐってくる。
「ぎゃあは、ああああはははははは、
やああああ!!んやああああ!!やああめええええ!!」
中一の拓斗にとって、股間とは性感帯と言うよりも、「撫でられるとくすぐったいところ」である。だが拓斗も年頃の男の子だ、アソコを直接責められれば、感じてしまう。それを知っているボルモは股間の周りを撫でこちょぐる間に少しだけアソコを攻めてみた。
「ひゃう!!あああがううう!!いいやあああ、もういやあああ
まああ、やめ・・んはああああいやい・・・っだめあああ、
ちょうしのんなあ、んがああっははははははははあああ・・」
拓斗も突然の刺激に、何を言っているのはもうわからなくなって来ている。ボルモはかまわず股間攻めを続ける。ヌメヌメして、弾力があるが、柔らかいボルモの触手に撫で回され、拓斗のアソコはアッという間に硬くなった。拓斗は、こんな奴に感じさせられてるのが恥ずかしくてたまらない。そのことを十分に承知しているボルモは、、もっと屈辱を味わえと言わんばかりにアソコを撫でまくる。
もちろん、股間の周りをくすぐることも忘れない。先ほども言ったように拓斗はつい数ヶ月前まで小学生であったため、アソコを刺激すると「くすぐったいけど気持ち良い」という何とも言えない複雑な気持ちを味あわせる事が出来るのだ。股間の周りや、肛門付近となると、むずむずした感じは受けるが、「気持ちいい」ではなく「くすぐったい」ところである。
「んやはあははははああ、へんたあああい!!
んぎゃはははああはああははあああはっはははははああああ!
んやあああっつ!!」
ボルモの触手は拓斗のアソコを刺激し続け、拓斗は思わず身を固くする。しかし、上半身をくすぐっている触手が、そんな緊張を解きほぐす・・・。拓斗はどうかしてしまいそうになる。アソコへの刺激の与え方も、時に優しく、時に激しくとランダムになって行く・・・。
「んかははははははは・・・・・・んがはははは・・・」
こんなに叫んでいては、流石に拓斗の声もかすれてくる。
「そんなにやめてほしいなら、やめてやるっほ」
そういうと、ボルモは、アソコへの刺激を与えるのを完全にやめた・・・。もちろん、全身のくすぐりや、股間の周りなどは依然として念入りにくすぐっている。
「ああ、やあ、だめえええ・・んああはははは、、
んがあっかははは・・・かは・・・っくっつ・・っか・・」
くすぐりに悶え、もはや声にならぬ声を上げて、いままで激しく行われていた股間攻めをやめた事に、心ならず抗議の声が出てしまう。
「ん?なにがいやなんだほ?やめてほしいってお前さっいってたほ。」
股間攻めが無くなった事で嫌でもくすぐりに集中してしまう。そのうえ、全身の力が抜けへにょへにょになったせいで、感度がより高まる。
「んぎゃあはああはっははははは・・・・んやああ、
やっぱり、やめない、んはあああははは!!」
拓斗は股間の周りをくすぐっている触手に何とかアソコを刺激させようと、身を捩り、腰を振り、股間を前に突き出す。しかし、ボルモの触手は器用に、そんな拓斗の切なる願いを叶えてやらないとでも言うかのように、すれすれのところで拓斗のアソコをスルーして、アソコの周りだけを撫でくすぐりまくる。
「しかたないっほ、少しだけならいいっほよ。」
そういうと、拓斗の股間の周りを撫でくりまわしていた触手のひとつが、アソコを本当に触るか触らないかのようなタッチでチロチロと刺激を与え始めた。
「ひゃ、んはあああっははははあああ!!あああ!!ああ!あ・・・あ・・・!」
しかし、絶対にイケないような優しい刺激ですら、長くは与えられなかった。ボルモは、すぐに触手を引っ込め、肛門の周りや、袋の付け根やアソコの根元付近や太股の付け根などの股間の周りを撫でくり回している触手同様、直接感じない微妙なところを刺激する。
拓斗はもどかしい声を上げて、また全身の力が抜けてゆく。大の字と言う、そもそも力の入りにくい体形の状態で脱力することは、即ちくすぐり地獄の波に落ちてゆく事を意味した・・・。
ボルモは、数分に一度の単位でアソコへの優しい攻めを再開する。そのたびに、脱力しきった拓斗の体は、再び生きの良い動きを、くねくね、じたばたとはじめる。
そして、アソコへの刺激が終わるや、また全身が脱力してくすぐりの波に飲まれてゆく。もう完全に拓斗はボルモの玩具状態だ。ここで、ボルモはある事に気付く。それは、拓斗の一番反応の良いところが、以外にも足の裏ということだ。
ボルモは人間に対する「知識」はあっても、ボルモ自体は人間ではない。それで、ボルモは拓斗に対して実験をしたいと言う知的欲求にも似た感情を覚えた。それは人間に対する興味からも来ているのだろうが、プライドの高い自分を痛い目に合わせた拓斗に、最高の苦しみを与えてやろうと言う、つまりこの年頃の人間の男の子が、どうすれば一番、精神的かつ肉体的に苦しがるのかを知るという目的に由来しているのはもちろんだ。
そしてボルモはそこで最大の発見をする。そう、それは「素」足の反応が非常に良い事に今更ながら気がついたのだ。先ほど靴を脱がせたのは、感じやすくしようと企んだのではなく、単に拓斗に足の裏をくすぐる事を気付かせたほうが面白いと考えたからだ。体もスーツ越しではなく、「素」でくすぐったらどういうことになるか・・・・。
靴も靴下も脱がせてあるし、スーツは首までのため進入口には事欠かなかった。
「ほほ、こんなところに入り口があるっほよ、
これは俺に入れってこだほ、遠慮なくはいるっほ!
おじゃましますほー!」
拓斗の目は、笑い目と言うよりは、半ベソを掻いたそうな状態だ。口となると、笑ってつり上がっているのではなく、先ほどの股間攻めのせいで半開き状態だ。それでも、いやそれだからこそ、じわじわと拓斗のスーツの中に触手が入ってくる。
特殊スーツの首元や、足の裾などから触手が次々に、あっけなく侵入してくる。拓斗はヌメヌメとした触手に、直接素肌を弄ばれる。特殊スーツの中で暴れまわる触手は、感度が4倍になっている拓斗の脇の下や胸部、背中や腹部、わき腹や腰などもうやりたい放題くすぐりまくる。
下半身は、13歳の男の子には敏感すぎる、太腿、お尻、腿裏、膝小僧、膝、足の裏などを素肌で、直接にヌメヌメした触手で「ツーーー」っと撫でくるようにくすぐりまわす。しかも、ボルモは拓斗が一番直接素肌でさわられるとまずい股間のところは、特に入念に刺激を与える。ボルモは触手を拓斗のアソコに絡めつけ、にゅるにゅるとさする。
「んああああああああああああああ!!
んがああがアッはははあああははははあははああああああ!!ああっつ、ああっつ
なあああん、きゅぐはっはあああ!!
たすけってああんはああはっははあははははは
やああああああなあああああははははははははあはは・・・・んはああははああははあああ」
拓斗は素肌攻めに耐えられなかった。拓斗の口は涎をぽたぽたと流し、目はどこか違う世界に行っている。そして、まるで体を宙に浮かせるように、飛び上がってもがく。つまり、胴体をぴょんぴょんと上に押し上げようとしてもがいているのだが、これはあまりの苦しさに無意識にやっている事で、もちろん両手足を拘束されている拓斗にとって、何のメリットも無い。それが面白くてたまらないのか、ボルモはわざと下半身への攻めを強める。特に敏感なお尻の穴の周りや、足の裏などを一斉に、思い切りくすぐる。拓斗はあまりの衝撃に飛び上がる、といっても足首を拘束している触手に引っ張られているので逃げられもしないが。そして、下半身に対する集中攻撃を終えたかと思うと、今度はその突っ張った体を解すように、今度は股間に、さわさわと集中攻撃がかかる。
「はああん!」
拓斗が甘い声をあげる。絶頂に達しようとしたのだ。そして、拓斗が射精を覚悟して身を硬くしたそのとき、アソコを直接責めている触手の動きがとまった。
「あああ、いやあああああ!
いぢわる、いやああんはあはっははははあっはあああ!
いぢわる!や、やめぢゃ、だめえへへ!」
拓斗は鼻水ま出して懇願する。そこにプライドなどはもう無かった。その間も、全身のくすぐりと、アソコを除く股間付近の厚い愛撫は依然として続いている。しかも、アソコを攻めていた触手は動きをやめただけで、まだ拓斗のアソコに絡まって、卵を優しく抱きこむ親鳥のように拓斗のアソコが衰えないように暖めている。
「んがあ、はあああはああああ!ひとでなし!がっつ、やああああ、やああ!」
ボルモはにやつくだけで、もう拓斗の「最後の対抗手段」である会話にも反応してやら無くなった。相手に反応してもらえない拓斗は、余計くすぐられることに専念するしか無くなる。拓斗は、なんとか達しようと、腰を上下左右に振りまくって刺激を得ようとする。
しかし、スーツの中に侵入されているということは、身体にぴったり触手が密着していると言う事なので、まるで効果が無い。また、それはくすぐっている触手も同様で、どんなに体を振っても特殊スーツの中に入っている触手から逃れられることはなかった。それは、触手の洋服を着ているのに似ている。
全身を包み込むくすぐり触手に、拓斗は口からレロっと舌を出した状態で、笑っているというより、廃人と化しつつあるようだ。全身が脱力し、今まではボルモの触手に捕まれている、と言った感じだったが、今は力なくだらんとぶら下っていると言う感じだ。脱力し、拓斗は首すら支えられずに頭もぶら下っていいるようだ。そしてその頭をほんの少し左右に揺らしながら、口で小言のような事を言って入る。何を言っているかは良く聞こえないが、もう正常な状態ではないという事はわかる。
「ん? なにほか??」
そう言うと、ボルモは拓斗の亀頭を触手の先っぽで撫でてやる。拓斗は、また元気を取り戻したように飛び上がり、先ほどとは打って変わって大声で叫ぶ。
「んあああ! いかせてえええん、んはああああああ」
そのときである。そこに三幹部の一人でカラスの化け物のルーケテュムが飛んでくる。
「ボルモ! ダルク様の命令だカアー。そいつを本部に連れてくるんだカアー。」
ボルモはそうなる事を予測いていたようで、拓斗へのくすぐりをようやく中断した。拓斗は、ドサッと、そのまま力なく地面に落とされる。
「けほっつ!けっほ!!・・・」
拓斗が咳き込むのも無理はなかった。ようやく、あの地獄のくすぐり攻めが中断し、ボルモの触手の中では無く、懐かしい地上に戻ってこれた上に拘束まで解かれた拓斗は、疲労と一応にしても命が助かったという安心感で本当の脱力状態となった。しかし、拓斗は感じ易い年頃にあれだけ性感帯を焦らされされまくったせいで、欲情はもう限界に来ていた。
拓斗はそこでなんと、脱力している体に鞭打って、必死にビンビンとなっているアソコを地面にこすり付ける。確かに拓斗はボルモと戦うだけの力は残されていなかった。そこで出来る事はそれくらいだった。これに気付いたボルモは、慌てて対処する。
「ああ、だめだっほ!悪い子っほね。」
ボルモは拓斗を触手でグルグル巻きにされてしまう。
「はああん!!」
拓斗は甘い声をあげる。グルグル巻きにされた後でもがいても無駄であった。そして、ボルモはその代わりとでも言うかのようにグルグル巻きにした拓斗で、唯一飛び出ている足の裏をくすぐる。しかし、ボルモは大切な事を忘れていた。それは、拓斗も知らなかったのだが、拓斗の特殊スーツには、実は数分間だけエネルギーを何倍も増幅させるダイヤルが付いていたのだ。そのダイヤルをボルモは拓斗を触手でグルグル巻きにする際に、マックまで上げてしまっていたのだ。
「んはあ、はははははははあはあああ!!やめろってんだろ!!」
拓斗はくすぐられているうちに自分のパワーが戻りつつ・・・いや、増幅しつつあるのに気付く。拓斗は、元気に身をくねらせながら、自分の両腕をバッと広げて、拓斗を縛っているボルモの触手が千切れ飛んだ。
「んがあああああああああ!!!」
拓斗は、ホントに死ぬ思いをしたためにその怒りは激しく、反撃は強烈かつ高速であった。まだ悲鳴を上げ終わっていない間に高速パンチを炸裂させてボルモは吹っ飛ぶ。そして、とどめに残されたエネルギーをすべて投入して強烈な青いビームを放った。
それは、まだ立ち上がれない状態のボルモを直撃した。拓斗を散々弄んだボルモはスルメイカではなく焼きイカになった。そのあっという間の出来事に、ルーケテュムも唖然としてしまう。拓斗は復讐を果すことに全精力を使ってしまったために、そこで倒れこみ、気絶してしまった。
―第四章・虜囚―
・・・目が覚めると、拓斗は研究室のような変わった部屋の、機械で出来ているような壁に頑丈に固定されていた・・・。拓斗は、自分の記憶を順に追ってゆく。そして、自分がボルモを倒したところまで思い出した。
「あ! ここは敵の基地なのか!!」
どう考えても、気絶した後でここに拘束されたとしか思えない。拓斗は拘束具をはずそうとじたばたと手足を動かすが流石にとれるような物ではない。その拘束具は特殊な素材で作られているようでとても固くて丈夫だ。その拘束具は、拓斗の両腕の肘より少し上のところと、両膝より少し上の四箇所につけられている。つまり、肘から下と膝から下は割と自由に動く、といってもその行動範囲は非常に狭い事は言うまでも無い。そこに、ドアに開く音と共に一人の少年と、カラスの化け物、そして巨大な目玉に毛むくじゃらの体を持った化け物が現れる。もちろん、ダルク、ルーケテュム、レスである。
「この、ダルクめ! はなせ!!」
拓斗は昨日あれだけひどい目にあわされたが、復讐を存分に済ませたため、強気にでる。
「ふふふ・・・拓斗君、よくも僕の部下を焼き殺してくれたね。報いは受けてもらうよ。」
「うるさい!お前たちはいったい何が目的なんだ。」
「知りたいかい?僕たちはこの世界を乗っ取るつもりだったんだよ。でも、それには君の光玉が邪魔になるんだ。」
「だったら光玉を始末すればいいじゃないか!なんで俺をこんな目に・・・・。」
「それはだね、君からエネルギーを搾り出せば、僕の力がいっそう増すからだよ。もちろん、ボルモの復讐もあるけどね。ま、半分趣味もあるけどね。君がもがくるしむところを存分に見ると言うね。」
そして、拓斗の背中の方で鉄の扉が開く。そして無数のこちょぐりハンドが現れた。もう拓斗は何をされるか大体予想は付いていたが、いざやられるとなると気が引ける。昨日の悪夢がよみがえってくる。しかし、表面上だけでも強気を保とうとする。なにしろ面前に冷酷な悪の帝王がいるからだ。
「ふ、ふざけるな!」
ダルクはすべてを知ったような目つきでニヤッと笑う。そして、指をわきわきと動かしながらくすぐりハンドが近づいてくる。拓斗は思わず目をつぶる・・・。
しかし、そのとき与えられた刺激は拓斗が予測したものとは違っていた。
ぶるぶるぶぶる・・・・・
「あへ、やあ!」
「おおっと、言い忘れてたけど、君のスーツの中にブルブル震えるものを入れて置いたから。」
「はああん、んやあ! このおお、んぎゃあん・・・」
ボルモは拓斗の心を完全に読んでいた。拓斗の強がりをバイブによって容易く崩壊させてしまった。拓斗は忘れていた欲情を思い出さされ、股をもじもじさせる・・・しかし、拓斗の股間にぴったりフィットする形で作られ、微妙な振動でランダムに震えるバイブに対抗は出来ない。もちろんいく事も・・・。拓斗は、頭の中だけでなく、体でも完全に昨日の感覚を思い出し、余計に不安になる。そんな状態でくすぐりが始まるのである。
こちょこちょこちょこちょ・・・・
「んははははははははあはああああんが、ははああああ!!」
その効果は絶大で、拓斗はくすぐりハンドに、まだ優しくくすぐられただけなのに大声を上げて笑い苦しむ。その上、ボルモが感度を4倍にしたままであったのだ。くすぐりハンドのくすぐり加減はどんどんと激しくなり、ある手は爪を立てるようにコショコショくすぐり、ある手は優しく撫でるようにくすぐり、またある手は五本の指すべてを使って、ちょんちょんとつつくようにくすぐる。拓斗は、手足をばたつかせる。そして、ばたつかせてみて初めてその拘束具の意味を知った。先ほども言ったように、拘束具は肘から下と、膝から下は自由に動かせるようになっている。それで、手足をぶんぶんと無駄に振らせるような構造になっているのだ。これは、完全拘束よりたちが悪い。人間、その意図がわかっていても苦しければ無意識に暴れてしまう。そうやって出たエネルギーはボルモの研究所のエネルギータンクに流れて、ボルモの軍団を育てるエネルギーとなる。
「そうだよ、いい子だ。そうやって僕にどんどんエネルギーを送ってくれ。」
ダルクは、拓斗が笑い苦しむ姿をいかにも怪しい目つきで見つめて入る。どう見ても楽しんでいる。この、いやらしい目つきにムカッときて、ダルクをにらみつける。しかし、涙目になりながら笑っているので、あまり説得力が無い。かえってそれがダルクのサディスティックな部分をくすぐてしまったらしく、更に激しいお返しがくる。
くすぐりハンドのくすぐり方がどんどんとパワフルに名手来る!!
あははははははははははははははははっつ!!んぎゃあああ!!やああめろおお!!んぎゃあああアッはああははははあははははあはははああああ、やああああんああ、そこだめ、へええ・・・・
んはあああ、あはああははあはははあはははあははあああああ!!
んがああっつ、あはっはああん・・・・んぎゃあっ!!や、や、やああああ・・・
こちょぐるなああああ、あはあはあはははあはああああはははっははさっはあは・・・・・・ぶっつはあ!あは!んやあ!!! くすぐったい、んがああ、もうやあ!!!!!!
やああああめえええろおお!!やめっあひゃっつ・・・・

「おやおや、さっきまであんなにつよがっていたのにねえ・・・」
ダルクはまるで変わってしまった拓斗の態度を面白そうに指摘する。もちろん、豹変させるように謀ったのは他でもないダルクなのであるが・・・・。
「レス、ルーケテュム。拓斗がこれじゃあ足りないらしいからもっと楽しませてだって。」
レスも、ルーケテュムも、待ってましたと言わんばかり拓斗に近づいてゆく。レスも、ルーケテュムも仲間のボルモを倒した拓斗に恨みを持っていたこ。拓斗は特殊能力を持つ怪物にくすぐられるのはもう御免と言う感じで暴れまくった。
「うわああ!!こっちくなあ、んはあああははははははは・・・・」
「拓斗、ボルモの敵をとるカアー!」
「かくごするんだぞ!」
ルーケテュムは拓斗の靴を脱がせ、自分についているカラスの羽でこちょぐりまわす。もちろんただの羽ではない。くすぐっているうちに感度がどんどんと上がるようになっている。感度は最高で14まで上がるが、羽でこちょこちょされているうちに、足の裏はマックまで上がってしまう。これでは、羽でこちょこちょとくすぐられるだけでもうたまらない。しかも両足いっぺんに攻めてくる・・・・。
「んはあああああああああ!!!」
攻めてくるのは羽だけではない。羽で攻める合間を縫って、拓斗の事情など考慮できないくすぐりハンドたちが、指をたててくすぐってくる。
「ああ、あああああ!!!おにいいいいい、、あくまああああああははははははあははああ
んぎゃああ、ああはははは・・・・・・・・・・・・」
レスも負けてはいない。その、モコモコとした毛をフルに活用して、拓斗の体をくすぐりまくる。そのモコモコの中に包まれた拓斗は何とも言えないくすぐったさに襲われる。
いくら手足をばたつかせても、壁に掛けられているような状態ではまるで意味が無い。ルーケテュムが感度をマックスまでアップさせた足の裏までそのモコモコが包み込むと拓斗は文字通り暴れまくり、からだ全体をバタバタと狂ったように動き、毛虫のように悶える。そして、モコモコの中で足をバタつかせえると言う自殺行為までしてしまう。自分で自分の足の裏をくすぐって入るようなものだ。
ルーケテュムも負けじと、今度は足の甲を羽でくすぐる。足の裏は敏感なところだが、足の甲もかなり敏感なところだ。そんなところをマックスまで感度を上げられたら・・・・
ここまで、足の裏でくすぐったい思いをすると、どうしても無意識に動かしてしまう。そして、それを知っているかのようにくすぐりハンドが四本の指をちょんと立てて、拓斗がばたつかせている足の軌道に置く。先ほどのように拓斗は自分で自分の足の裏をくすぐるような形になる。
ようやく取れに気付いた拓斗は、敏感になりすぎた足裏を守るために足を引っ込めるが、そうしたら後ろに控えているくすぐりハンドがいきなり奇襲を掛ける。あまりの刺激にまた足を前に突き出してしまい、その軌道に待機しているくすぐりハンドの指にもろにサッと当たってしまう。
まるで、ずっと続くブランコのようだ。
足の裏だけで手いいっぱいなりそうな拓斗をよそに、レスもルーケテュムもポジションをどんどんと移動してくすぐり回していく。全身の感度は瞬く間に上がってゆく。さすがに「復讐」をかねているだけの事はあって中途半端な事はしないようである。拓斗はもう笑い声すら出ていないほどくすぐったがっていた。
「・・・・・っか、んがあ・・・・・・」
そこでずっと静観していたダルクが口を開く。
「さあ、盛り上がってきたところで感動の兄弟対面といこうか。」